1 AIとは
最近では、chatGPTを筆頭に、生成AIがブームになっています。
AIとは、「人工知能」と訳されます。
ただ、その実は、機械にインターネット上の膨大なデータを学習させるなどして、そのデータに基づき、もっともらしい「回答」を生成する仕組みを意味します。
そうすると、生成された情報や画像は、誰かの著作権の対象となっている可能性があり、気付かずうちに、他人の権利を侵害しているなどといった事態も考えられます。
2 AIと著作権侵害
AIを利用して生成した文章や画像については、私的使用であれば、著作権法上も利用が認められます。
しかし、それを超えて、不特定多数に公表したり、複製物を販売したりする場合には、著作権侵害と判断される可能性があります。
著作権侵害が否かについては、生成された文章や画像が、①既存の著作物と類似しているか否か、②既存の著作物をもとに創作されているか否かなどによって判断されます。
著作権侵害と判断された場合、損害賠償請求・差止請求に加え、場合によっては刑事罰の対象にもなり得ます。
3 今後について
生成AIと著作権については、未だ法律が追いついていない部分もあり、法改正が必要ともされています。
今後は、生成AIとビジネスは切り離せない関係になるものと予想されますので、利用の際には、法的な適否についても検討することが重要です。
弁護士 久岡 秀行
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